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宇治山田 (近畿日本鉄道 山田線・鳥羽線)
〜 ゴージャスでかつ渋い駅 〜

 

  前回の浜寺公園に続き、今回も登録有形文化財に指定されている駅、近鉄の宇治山田にやってきた。この宇治山田駅は昭和6年(1931)前身の参宮急行のターミナルとして建設された。この駅の印象は「贅沢&ゴージャス」である。御影石を使った玄関はホテルを思わせ、壁面のタイルや屋根の細部に至るまでかなり凝ったつくりだ。コスト最優先の現代では、もし設計者がこのような設計案を出したとしても一つ一つ削られていき、無味乾燥なものに落ち着いてしまうだろう。
     
  話はそれるが、先日現在建設中の中部国際空港のドキュメントを放送していた。その中で設計者が滑走路を先細りにして上空から見ると折り鶴の形に見えるような設計を提案したが、コスト的に苦しいという理由で却下された。確かにそのような設計にしたからといって中部国際空港が将来歴史に残る名建築といわれるようになるかはわからないが、その設計を却下したことで歴史に残らない普通の建築になったことは確かだ。
     
  宇治山田駅の場合は、単なる贅沢な遊び心なのか、伊勢神宮の玄関口にふさわしい駅としてうんと投資しようという気持ちだったのかはわからないが、後世に伝えるべき昭和の名建築になっている。齢を重ねてさらにその貫禄と渋みを増している。現代でも観光の玄関口としての駅、例えばユニバーサルシティ駅などは趣向をこらした設計になってはいるが、年月を重ねた時宇治山田のような渋みがなく、古さだけが目立つようになるのではと心配でもある。
     
  もうひとつ、宇治山田で興味深かったのが、3階にある一番ホーム横にあった観光バス乗り場だ。10年ぐらい前から使われていないようだが、長いスロープでホームの横まで上り、手動の転車台でバスが回転したというなかなか面白いものだったようだ。しかし今では伊勢観光が盛況だったころ、また観光バスというものがよく使われていた頃の遺跡となっている。
 
 
 
 
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