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駅には 歴史がある 文化がある 生活がある
そんな駅の肖像を描く 駅物語

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下地(JR東海・飯田線)
〜 何から何まで変な駅 〜

 

  下地(しもじ)駅、一言でいうならば「変な駅」である。何から何まで変な駅である。もしあなたが車で豊橋市に行き、用事をすませた後突然同行していた人に「悪いけど帰りは電車で帰ってくれる?近くに下地っていう駅があるから」と言われたとする。しかたなくあなたは豊川沿いをとぼとぼと歩く。すると確かに言われたとおり鉄橋が見えてきた、が駅らしきものはどこにも見当たらない。
     
  そこでちょうど通りかかったおばさんをつかまえて駅の場所を聞いてみる。「ああ下地駅ね、その道路が線路をくぐるとこ、あのコンクリートの壁の途中に階段があるよ。駅の看板ははげてまって見えんけどね。」なるほどコンクリートの壁を削ったようにいきなり階段が現れる。階段を登ると「おお、駅だ」。ちょっと安心するがそれもつかのま、駅のホームに出ると「何だこの変な形のホームは!!」上下線が離れていてホームを真上から見るとアルファベットのAに横棒を一本足したような形なのだ。
     
  駅の横を東海道本線の新快速がごう音をたてて走り去る。「なんだこの駅、飯田線の列車しか止まらないのか。じゃあ名古屋に帰るのに一度豊橋にでなきゃ…」列車を待っていると程なく赤い列車が近づいてくる。「パノラマカー!?」なぜか名鉄のパノラマカーがゆるゆると近づいてあなたの目の前をがたがたと走り去っていった。飯田線の豊橋〜平井信号場の間は名鉄と線路を共用しているということを、あなたは後に知ることになる。
     
  気をとりなおしてまた列車を待つ。来た来た、今度は飯田線の車両だ。だんだん近づいてきたが、「おーい!」一向に速度を落とす気配もなくそのまま通過していった。「飯田線に快速なんか走ってたっけ?」下地と隣の船町は 普通電車さえ約2本に1本しか止まらないのであった。その後、名鉄のパノラマスーパーや猛スピードで走り去る東海道線の車両を何本か見送ってようやく無事豊橋行きの普通電車の中でほっと一息つくのであった。(2002. 1.29撮影)
   
 
   
 
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