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そんな駅の肖像を描く 駅物語

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東総元 (いすみ鉄道)
〜 これぞ日本的風景 〜

 

  小湊鉄道の終点、上総中野でいすみ鉄道に接続、房総半島を横断した。小湊鉄道の車内でいすみ鉄道との通し切符を購入、これは逆戻りはできないが、途中下車は自由というものだ。最初は関東の駅百選にも選ばれている大多喜で下車しようと思ったが、その二つ手前で「思わず降りたい」と思わせる駅に出会った。それが東総元だった。
     
  大多喜で降りようと考えていたため、東総元を一度はとおりすぎたが、大多喜で待っていた反対側の列車に乗って東総元までわざわざ戻った。東総元の何がよかったのか、それはこの駅には日本の田舎の駅の風景として必要なものがすべてそろっているというところだ。まさに理想的な田舎の駅の風景だと思えた。
     
  ホーム一本の駅には桜の木、向いがわには田んぼに畑、畑仕事をするおばあさん2人、そして山に川、裏の山からはうぐいすの声が聞こえる。この駅のまわりには観光スポットもお店もほとんどない。小さな自転車おきば、駅の前の道路には小湊バスの停留所と散髪屋さんが一軒あるだけだ。
     
  木で作られた待ち合い室には、しずかちゃんかはたまたフランダースの犬の登場人物かと思われる少女が「いってらっしゃい、きをつけて」といつも決まった顔ぶれの駅の利用者達を見送っている。何もない駅だが、春のシーズンには沿線一帯に菜の花が咲きみだれ、黄色いじゅうたんの中を走る。特に女性におすすめの路線だ。(2002. 3.21撮影)
   
 
   
 
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