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赤石 (名古屋鉄道・谷汲線)
〜 谷汲線随一の夏が似合う風景 〜

 

  北野畑の撮影が終わり、次の赤石までは根尾川、県道、谷汲線の線路がよりそってのびている。歩いて赤石へと向かう。北野畑を出るとすぐに左にカーブ、根尾川の流れが大きく視界にひろがる。谷汲線は春夏秋冬それぞれに季節感のある魅力的な風景にあふれていたが、北野畑〜赤石間はなんといっても夏が似合う。
     
  河原には川遊びをする若者や子供達、鮎釣りをする太公望達、対岸から釣り人達を手前にいれて赤い電車をねらった構図も鉄道ファンにはおなじみだ。谷汲行き下り列車が大きく右カーブをきりながら近づき、走り去っていった。
     
  根尾川にかかる万代橋が見えるとそこは赤石駅だ。橋の上からは高校生ぐらいの若者達が次々と川の中へと飛び込んでいる。橋のすぐ手前にある一軒の商店の前には水槽があり、鮎の友釣りにつかうおとり鮎が泳ぐ姿が、照りつける太陽とせみ時雨れの中、つかのまの涼をさそう。
     
  その商店の裏が赤石駅だ。一本のホームに待ち合い室があるだけの小さな駅だ。ホームから正面の視界は一面の稲のじゅうたん。駅の横には小さな墓地。「カンカンカン」とどことなく不規則で、まるで人が叩いているかのような踏み切りの鐘の音が響き出すと、はるか遠くの緑のじゅうたんの中から赤い電車が近づいてくるのが見えた。懐かしさを感じさせる「夏休みの景色」だった。
 
 
 
 
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